トイレのトレーニング中は、失敗を叱るのではなく成功をオーバーなくらいほめて、「ちゃんとトイレで排泄を行う=褒められてうれしいこと」という印象をつけることがポイントになります。

そこで、犬にトイレの成功体験を繰り返してもらうためにも、失敗させないような環境を整えてあげることが必要になります。

犬に失敗させない工夫その1

トイレトレーニングの初期段階は、いつでも、どこでもトイレOKなぐらい、トイレサークルの下や部屋の床一面にトイレシーツを敷き詰めるといいでしょう。トイレの場所が定まってないうちは、遊んでいる最中のおもらしや食後の粗相はつきものです。そのうち犬自身がトイレの場所を数ヶ所に決めてくるので、その中から1ヶ所に誘導するように徐々にシーツを外して減らしていきましょう。ちゃんとトイレトレーの上で排泄ができたときには、思い切りたくさん褒めることをお忘れなく!

犬に失敗させない工夫その2

トイレトレーの上には行くけど、脚を上げて壁に飛ばしちゃう犬もいます。脚上げオシッコは犬の本能なので、完全になくすのは難しいです。してもいいような環境を整えてあげるほうが得策です。シートを垂直に立てられるL字型のトレーがおすすめです。周囲が汚れないよう、はみ出し対策もしっかりと。

犬に失敗させない工夫その3

トイレシートを、ビリビリに破ってイタズラしちゃう犬もいます。これも犬の習性がさせることで、犬は悪いことをしている意識はありません。そういう時は、メッシュ状のカバーがついたトレーなら、犬がシートに触れることができないので安心です。ただし、途中からメッシュ付に変えた場合は、メッシュの感触を嫌がる場合もあります。徐々に慣れさせる工夫もしましょう。

どんな犬にもトイレをしつける事は可能です。
子犬や成犬や、ある日突然トイレができなくなってしまった犬も大丈夫です。

トイレのしつけ方の基本は

  • 失敗した時には、叱ったりせずに無言でサッと片付けて、臭いを消す
  • 成功した時には、オーバーなぐらいにほめてあげる

これの繰り返しです。

トイレに失敗すると「ダメ」と禁止の号令を出したり、叱ったりする飼い主さんがいらっしゃいますが、これは厳禁です。
叱られた犬は排泄が悪い事なのだと勘違いをして、隠れた場所でトイレをするようになったり、トイレを我慢させてしまう事になるので絶対にしてはいけません。
また、怒る言動を構ってもらえたと勘違いして逆効果になる場合もあります。

粗相をした場所に臭いを残さないことも重要で、臭いが残っていると、そこをまたトイレと勘違いしてしまいます。片付けの際に消臭剤で臭いを必ず消しておきます。

トイレを習慣づける方法を使えば、
一人でオシッコ・ウンチができるようになります。

留守番のときも、キレイにトイレし、イタズラしなくなります。

トイレの習慣づけの仕方や、効果的なほめ方の詳細は
遠藤さんのしつけ講座に書いてあります。

トイレのしつけができると自然とペットの行動範囲は広がり、室内を自由に遊ばせる時間が増えてきます。その結果、飼い主もペットも楽しい時間が増えるようになると思いますので、あきらめずに教えてあげてくださいね。

犬にトイレを失敗させない工夫についてはこちら>>

犬にしつけを教える際に必要なのが「コマンド」。犬は人間の言葉を音として聞き、その音を聞いた時の自分の行動と、飼い主の表情・態度でそのコマンド(号令)の意味を理解していきます。

コマンドは日本語でも英語でもどちらでも構わないのですが、犬も飼い主も混乱しないような、短くて分かりやすい言葉に統一しましょう。また、紛らわしい言葉(褒めるときの「ヨシヨシ」と、OKの意味を表す「ヨシ」など)は避けたほうが無難です。そして、家族でコマンドを統一しておくことも大事です。

英語の方がワンフレーズで簡潔で分かりやすく、日本語だと方言や男女差による言い回しの違いで犬が混乱しやすいという点から、盲導犬などはコマンドは全て英語で教えているそうです。

コマンドと共に身振り・手振りも付けて教えておくと、手の動きだけで従うようになり便利です。

家庭犬のしつけでよく使われるコマンド一覧

日本語 英語
おすわり Sit(シット)
ふせ Down(ダウン)
まて Stay(ステイ),Wait(ウェイト)
こい Come(カム)
つけ Heal(ヒール)
だめ No(ノー)
よし Good(グッド)
とまれ Come(カム)

「お手」や「おかわり」はしつけというより芸ですので割愛します。
このほかにも各家庭で必要なコマンドを使ってしつけましょう。

point1 名前を呼ぶのは1回だけ
犬は言葉ではなく、音でコマンドを覚えます。ですから、名前を覚えさせるためには、「ラブ」という風に1回だけ呼ぶこと。「ラブラブラブ」などと続けて呼ぶと、毎回そう呼ばなければ反応しなくなるので要注意。

point2 家族でコマンド言葉は統一
例えば、待てを教える時には「待て」なのか、「ステイ」なのか、「ウェイト」なのか、どれか一つに言い方を統一します。家族がバラバラの言葉を使うと、愛犬が混乱するので、同じ言葉を使うように決めましょう。このコマンドも名前同様1回だけ。連呼するのはやめましょう。

point3 やさしい声と笑顔で目を見て
名前を呼んだり、コマンドを言ったり、ごほうびをあげる時には、いつもやさしい声と笑顔で、愛犬の目を見ましょう。キツイ調子で呼ばれると、犬は威嚇されたと思い、指示に従いにくくなります。

point4 ごほうびは難易度に合わせて
愛犬にとって簡単なこと、少し慣れてきたこと、苦手なことの3段階で、できた時のごほうびのランクを変えてあげましょう。愛犬の学習意欲が高まります。

point5 ごほうびの量分、夕食を減らす
しつけのトレーニング中に、ごほうびとしてあげたフード量分、夕食を減らしましょう。肥満の防止になります。

point6 立ち位置を決める
愛犬と並ぶ時、左側につかせるか、右側につかせるか、どちらか一方に決めます。後々はどちら側にもつけるようにしますが、トレーニングの最初は一方に決めた方が効果的です。

飼い主は犬のリーダーにならなければならないというのをよく耳にします。

それは確かにわかりやすいのですが、どこか一方的な、犬に人間の都合に合わせて行動させるよう指示を与えるための命令系統と考えるのはちょっと違うと思います。

「マテ」「コイ」など、言葉は命令口調でも、その裏には人と犬との信頼関係があるはずです。飼い主が「私はこうしてほしい」と思ったことを口にする、犬はその意図を組んでみずから進んでそれをやるというのが理想的です。みずから進んでやる、というのは強い信頼関係がなければ成り立ちません。

飼い主がリーダーであるという考えに基づいて、しつけが「犬にとって嫌なこと」だったり、ストレスを生む原因になるようでは意味がありません。あまりに露骨な上下関係の強要や「力で屈服させる」やり方は、信頼関係どころか不信感を抱かせるだけです。

また、しつけ教室・トレーニング教室に預けて人間との上下関係をみっちり教えられ、言うことは聞くようになったけど、どこか遠い存在のようになった・・・という場合もあります。信頼関係によるしつけを実践できるのはトレーナーではなく、飼い主であるあなた自身です。

人間の子どもが親を見て育つように、犬も飼い主を見て育ちます。犬との信頼関係を築くには、まず飼い主であるあなた自身が変わらなければ、犬も変わりません。

犬のしつけには、ただ犬だけが言う事を聞こうと頑張るのではなく、飼い主であるあなた自身も犬がきちんとしつけを受けてくれるような立派な(犬に尊敬される)人間になる事も含まれているのです。

犬をしつける時には、飼い主さんの都合で犬に言う事をきかせるのではなく『なぜ犬がそのような事をするのか』という事を考えてしつけをする事がポイントになります。飼い主であるあなた自身が犬の習性を理解しなければ事は始まらないのです。

犬のしつけ(トレーニング法)に関しては、いろんな本が出ており、専門雑誌などにも記事がよく出ています。方法論も様々で「どれが一番いいの?!」と迷う方もいらっしゃるかもしれませんね。

ですが犬の問題行動の裏にある犬の気持ちを考えればそのほとんどが解決されます。人間にも気持ちがあるように犬にも様々な気持ちがあります。何の意味もなく行動をおこす犬は存在しません。

言葉を持たない犬は、自分の気持ちを表現する際に吠えたり、いたずらをして飼い主に気持ちを伝えようとします。また人間の言葉を理解できない犬は、大声で怒られたり、エサを与えられるだけでは、飼い主がなぜそうしたか、その意図までは伝わっていないこともあります。

犬をしつける時には犬の気持ちを考えながら、どのようにしたら犬に「こうして欲しい」という飼い主の気持ちが伝わるか、という事を探りながら犬にしつけを教えるように心がけましょう。

犬と暮らし始めたばかりの人や、これから迎えようとしている人たちが、愛犬と楽しく暮らすために、まず理解してあげておいて欲しいのは、【犬が、人間の社会に適応して生きていくことは、犬にとってはストレスがとても多い】ということです。

例えば、犬が突然吠えたり、噛みついたりなど、【人間に迷惑をかける行為】とされるものの中には、【動物の本能としては自然な行為】が多く含まれています。それで叱られたり、罰を与えられると、犬は混乱し、さらに大きなストレスになります。そしてますます問題行動を起こすようになり、悪循環に陥ります。

このような犬の問題行動を予防するためには、あらかじめ【人間社会で生きていくためのルールとマナー】を教え、どういう行動をしたらいいか、どういう行動をしたらいけないのか、犬に分かるように教えてあげること。それが、しつけです。

犬がきちんとしつけられていれば、例えどんな環境であれ犬はきちんと飼い主の言う事をきき、犬の安全を守る事ができ、また周囲に迷惑をかける事なく生活をする事ができます。

犬と飼い主であるあなたとその周りにいる様々な存在が快適に過ごすためにも、愛犬が人間社会に上手に適応して、幸せに生きていけるよう、きちんとしつけてあげることが、飼い主さんの義務であり愛情といえるでしょう。